大島育宙

RRRの大島育宙のレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.9
書き忘れてた!2022ベスト映画!

暴力革命の肯定との批判もあるけど、
・振るわれてる圧倒的な暴力への抵抗であること
・ラストある人物が求めるのは何か?
の2点からなかなか難しい批判かなと。

個人的な最高シーンはナートゥで、
イギリス男たちが本気で挑んで悔しがり倒れていくのに対し、イギリス女たちはゲラゲラ笑いながら倒れていくのが素晴らしい。戦いが必要でないところに戦いを持ち込み、勝ち負けをつけないと気が済まない。手を緩めることを知らない帝国主義という名のマッチョイズムを揶揄う名シーン。


面白さの根拠①
「ありえないけど論理的に絶対にありえないとは言えないパワーアップを常にしている」

ビームとラーマは打たれた瞬間に超回復し、戦闘の中でぐんぐん強くなっていく、という能力を持っている(に違いない)。だから、あんな場面でも筋トレをする。そりゃそうなんだよな。橋の上であの目配せであんな作戦ができるのも、最初からできたんではなくて、橋の上を走ってる間に覚醒しているんだと思う。3時間ずっと火事場の馬鹿力を発揮し続けている、と考えると納得できなくもなくもない肌のリアリティ。


面白さの根拠②
「ありえないレベルの幸運と不運が平等に訪れる」

ご都合主義のラッキーも物語の推進力になってるし、同時にあんなところに刺さるとか、あんなところにあんなモノを落とすとか、超アンラッキーも訪れてる。実は公平!
爆発を活用して少しずつ火薬の多いところに吹っ飛んでいってるのも大爆発の布石になっててバカだけど理屈っぽい緻密さがある。


面白さの根拠③
「モブキャラにも平等な痛覚描写」

画面の端っこにいる敵兵の一人の骨が折れる音までバキバキグチャグチャするので、主人公2人がどんなに強くなっても痛みや死が怖い!


面白さの根拠④
「単純に音がデカい」

他の映画より音がデカかった!