Noir

ヘルドッグスのNoirのレビュー・感想・評価

ヘルドッグス(2022年製作の映画)
5.0
狂犬よ、のし上がれ。

ある事件をきっかけに闇へと堕ちた元警官の兼高は、警察庁から目をつけられ、関東最大のヤクザ組織・東鞘会への潜入捜査を命じられる。

アジアで暗躍する殺し屋集団“ヘルドッグス”の室岡と接触した兼高は、その獰猛さで着実に組織を上り詰めていく。

「新しき世界」「インファナル・アフェア」を彷彿とさせる国内発のバイオレンス・ノワールがいよいよ公開。

野望渦巻く都心でイカれた男たちの抗争が勃発する。

前半はやや説明が多めだが中盤から物語は急展開。

激しい格闘や銃撃戦が繰り広げられ、一気に緊張感が高まっていく。

主要キャストの色が濃いのも魅力的だった。

優しい顔をしてサイコパスな坂口健太郎や冷徹な若きトップ役のMIYAVIも良かったが、やはり岡田准一のドス黒くも己の正義を貫く姿はカッコいい。

ラストの躊躇いのなさにもかなり痺れた。

所々セリフが聞き取りづらく情報量も多いが、本筋はいたってシンプルなのであまり気にすることはないだろう。

韓国ノワールでは“復讐”が大きな軸になることが多い。

日本でもそういった血生臭い作品がどんどん出てくれることを切に願う。
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