映画館で頻繁に流れる予告編を見ている段階での期待値は高かったのですが、いまいち弾けず、ノれず……
岡田准一が当代の日本を代表するアクションスターな事に異論はありません。
さらに現代劇の方が岡田くんのアクションは映えます。
欲を言えばアクションの見せ方をもう少し工夫してほしかったですし、外連味も欲しかったですね。
今作の最大の問題点はストーリーがわかりにくい事です。
いや、それほど複雑ではないのですが序盤に情報が大量に提示されることにより脳内が整理される前にストーリーが動き出すのが問題です。
人物相関図を確認してから鑑賞する方がいいかもしれません。
坂口健太郎は良かったと思いますが、サイコパスの狂犬という割に怖さや凄みがイマイチ描ききれていなかった様に思います。
潜入捜査官とヤクザのバディ的ブロマンス物としてもっと推した方が良かったと思いますが、抗争モノや復讐モノといろいろな要素を詰め込みすぎて全体的にとっ散らかって薄味になってしまっていました。
pg12に収めるためか凄惨なストーリーの割に決定的なゴア描写は描いていないので、ここは個人的な好みですが薄味に感じました。
全方面に気を遣って全方面に物足りない感じです。
この2人のバディが成り上がっていく今作の前日譚の方が面白くなった様な気もします。
終盤突然ジョン・ウー風味が強くなってきたように思いました。
「インファナルアフェア」がジョン・ウー風味を帯びて終盤は「必殺仕事人」みたいな映画でした。
役者陣は全体的に良かったです。
特に最近の酒向芳はどの作品でもイイ！
