LalaーMukuーMerry

ダイ・ハードのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ダイ・ハード(1988年製作の映画)
4.7
1988年、日本はバブルがはじける前の経済最盛期、舞台もアメリカ進出した日本企業のロスにある超高層ビル。12人の謎のテロリスト集団がクリスマスパーティで浮かれるビルを突然占拠、30人近くを人質にとって何かを企む。強力な武器やセキュリティシステムを解除する特殊技能を持つ男もいる、ただ者ではない集団のよう。冷徹で頭脳派のリーダー(=アラン・リックマン)が底知れぬ感じで恐ろしい。日本企業でサブリーダーとして働く妻に会いに来て、たまたまビルに居合わせたニューヨーク市警の警官(=ブルース・ウィリス)が、孤軍奮闘してテロリスト集団の企みを打ち砕く・・・
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CGのない時代だから実写しかないとはいえ、よく撮影したな~、金かけたな~、凄すぎる! 今見ても全くショボいと感じない、マシンガンによるガラスの破壊、ビルの爆破。(アメコミヒーローの名前もよく知らず、その手のアクションものはほんのわずかしか見てない私なので、ド派手な破壊シーンには慣れてなくて、今となっては実は全然ショボいのかもしれない、と疑心暗鬼がよぎる。でも人は経験値から感じるしかないのだし、どう感じるかは人それぞれだし、気を取り直して…)やっぱり凄いですワ、この映画。悪党集団にたった一人で挑むことになってしまったブルース・ウィリスがクソかっこよい。そして若い(笑)
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見終わったあとの後味の良さは特筆もの。場面々々の演出が最後まで見事、伏線が回収されていくところもとても良くできている。息もつかせぬ展開なのだが、しっかりついていけるわかりやすさとうまさ。合間にかわされる会話やジョークが、気が利いていて、人間味を感じさせるし、主人公(=ブルース・ウィルス)と黒人巡査に観客も共感できる。この二人と、憎たらしくて無能なロス警察の上司やFBIの人物設定の対比もあからさまで面白い。
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ごちゃごちゃ書いてしまいましたが、面白い! これにつきます。アクションものの名作。Wikiによるとアクション映画の流れを変えたらしいです。ダイハード4まで続くことになったシリーズの記念すべき第1作。ずっと昔に見て、その時の印象は覚えているものの、ディテールは完全に忘れていたので、十分楽しめました。