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ドライビング・バニーのsonozyのレビュー・感想・評価

ドライビング・バニー(2021年製作の映画)
3.5
原題『The Justice of Bunny King(≒ バニー・キングの正義)』
ニュージーランド在住の中国系女性監督ゲイソン・サヴァットの長編デビュー作。

ある事情で二人の子供との接触を制限されているホームレスのバニー・キング(エシー・デイヴィス)。
里親と暮らす、脚の不自由な幼い娘シャノンと10代の息子ルーベンの親権を取り戻すためには家が必要だが、収入の手段がsqueegee bandit(停車中の車の窓拭きで小銭をもらう)というどん底の生活でその道のりは遠い。

なんとか妹夫婦の家のガレージに住まわせてもらうことになるものの、妹の再婚相手ビーバン(クソ野郎)から逃げたい姪(妹の娘)トーニャ(トーマシン・マッケンジー)を連れ、盗んだビーバンの車で脱出することに。

直情的なバニーは、娘の誕生日を祝いたい一心で、あれこれやらかしてしまい・・・
ますます子供との生活が遠のいちゃうのに…と、もどかしいものの、子供への愛(正義)のために一心不乱のバニーを演じたエシー・デイヴィスの名演に心動かされました。

本作に出てくる“Dress to Impress”や“Dress for Success”といった、社会的弱者の自立・就業支援のためスーツやドレスを提供するNPOの存在、知らなかったのですが、バニーのあの陽気さとパワフルさがあれば、もう少しちゃんとした仕事を得られそうな気もしますが..(作中でもイメチェン効果を発揮してますし)

※バニーがトーニャを連れてビーバンの車(改造車)に乗るものの、ロードムービーということでもないので、邦題はピンと来ませんね。
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