hayato

百花のhayatoのレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
4.0
【母と子の記憶は美しいままで。】

○母が認知症になってしまった
●色んなことは直ぐに忘れてしまう
◇それでも今までの記憶と
◆美しい記録はいつまでも色褪せないのだ

★名台詞

◎母『こんなに綺麗なのにいつか忘れちゃうのかしら...』

忘れる方が人間らしい。

泉『半分の花火だよ🎇』

ずっと昔に見た花火。自分も諏訪湖の花火を思い出す。

《ストーリー》◎
《演技》○
《音楽》◎
《展開》○
《笑い》×
《感動》○
《泣》△
《ハラハラ度》△
《グラフィック》○

★感想
先月鑑賞してレビューしないままだったので改めてレビュー。

奥さんの仕事で取引先と関わりがあった関係でチケットを頂いたんだけど、奥さんが誘ってくれて一緒に映画鑑賞出来て良かった。

なんで良かったのか。。。
ストーリーは本当にしんみりとする切ない家族映画だったのだが僕にとっては心にささった映画だった。

というのも、学生の時に私の母も病気にかかって家から飛び出して行ったことが何度かあった。
精神的病で、自分のことも忘れたりしてしまい、僕のことも亡くなる前は分からなくなっていたのだ。

認知症とは別なのだけど、母を探しに出る菅田将暉が僕と妙に重なり合い、何とも言えない同じ境遇を感じてしまったのだ。

死ぬというのは、どんな事か。
ワンピースの一番好きな話でチョッパーの師匠のDr.ヒルルクが言ったセリフが心に残っている。

人はいつ死ぬと思う・・?
心臓を銃で撃ち抜かれた時・・・違う
不治の病に侵された時・・・違う
猛毒のキノコのスープを飲んだ時・・・違う!!!
・・・人に忘れられた時さ・・・!!!

本当にそうだと思う。
人は忘れるまでは心の中で生き続ける。
忘れられた時こそ死ぬことなんだと。

大切なことを、記憶を失っても心の中に生き続けるよ。
ありがとう。

そう伝えたい。
そんな映画だった。

長澤まさみも菅田将暉も良かったし、原田美枝子の演技が本当に素晴らしかった。
AIで作り出した曲もとっても良い。

半分の花火を観て、奥さんと付き合って初めての旅行に行った諏訪湖の花火大会の事も思い出した。

2人で鑑賞出来て良かった。
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