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VORTEX ヴォルテックスのおっとっとのレビュー・感想・評価

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)
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この生々しい絶望を耐え抜いてまでして、我々が生に縋る理由などあるのだろうか。



非常に、非常に見ながら言葉を失い、落ち込んだ映画。我らが大好きダリオ・アルジェントが役者!キャ!😋
とか思ってたらほんと痛い目見た。でも、ノエのフィルモグラフィーの中では、私は1番印象深かった映画になってしまうかもしれないな〜

当初、2画面構成を大前提にし、書物に溢れたフラット、妻が迷い込む薄暗いスーパーなど画面に散らばるものがあまりにも情報量が多く、このまま2時間半近く…😵‍💫?と軽く目を瞑ったのですが、息子が現れてからはリアリズム色がぐっと強くなった。
しかし基本的には、遊び心に溢れたノエのカメラワーク、視線誘導の先のショットがもう用意されている意図的な違和感、黒みをカット毎に入れることによる人間のまばたきに近しい作用、または、切り返しショットが出来ない代わりの小休止的な感じで、うまく作用していた。
ちょっと切り返しショットの見本集的バラエティがあった。

アホみたいな説明すると、ハネケやフランコみたいな人間を蝕んでいく絶望に、ノエのカメラワークが乗った感じ。

ああ、絶望が一生終わらないかと思った。(アホみたいなランニングタイムも含めて)
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