「CLIMAX」こを観た時にこの監督はトチ狂ってるなと衝撃を受けたギャスパー・ノエ監督。衝撃だったけれど私の好みではなく、どうレビューを書いていいかも分からず「CLIMAX」はレビューを書きませんでした。
１本しか観てないので偉そうに言えませんが、テレビドラマの「２４」のような同時進行カットや切り替わる画面サイズなど、相変わらず我が道を行く凝った演出で観る者を驚きと戸惑いに誘う。
本作で特筆すべきはイタリアのホラー映画の巨匠ダリオ・アルジェント監督が本作当時は８２歳だと思うがその御年で何と俳優デビュー！
よく引き受けたなという感じですが共に鬼才と言われるギャスパー・ノエ監督に感じるものがあったのでしょうね。
妻さて映画の話の方は妻は認知症で自身は心臓病を抱え共にすぐそこに人生の終わりが近づく老夫婦の日常をリアルに映し出しています。
誰にでも訪れそうな人生の終わりをリアルに淡々と時に厳しく描いていました、
確かに２視点のカットは登場人物の表情や行動を常に見れてこの台詞の時はこんな表情をしているとわかりやすい。ただ…集中力が散漫になるし、ずっとは要らないような気がするんですよね…。更にこの撮影方式で約２時間２０分は長いしキツい…。
巨匠が演じる側に回っての立ち回りは興味深かったし、人生の終わりを独特な質感で淡々と描いていたのは興味深かったです。
「CLIMAX」に比べるとノエ節と言われる物は抑えて地味でしたが、ところどころに感じる監督のこだわりは見えます。
好きな人はビビッと身体に電気が走るような作品なのだろうけど、やっぱり私にはギャスパー・ノエ監督は合わない事を再確認した作品でした。
