ゲル

ブライアン・ウィルソン/約束の旅路のゲルのレビュー・感想・評価

3.8
自分はRAG FAIRファンなので、ビーチボーイズといえば彼らが曲をカバーしていたイメージ。

ビーチボーイズのハーモニーは虹のように美しく、聴いていると夢の中にいるような気分になる。
字幕を追いつつ曲を聴いていたら、気付けば本当に夢の中だった。
いつかきちんと見直さなければ。

ロードムービーの性質も持ったドキュメンタリー作品。
友人がナイスアシスト。
『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』も公開当時劇場で鑑賞したけれど、当時は映画鑑賞の記録をつけていなかったためあまり内容を覚えていない。
ブライアンの半生を知りたいのであればそちらを観た方が良いように思う。
本ドキュメンタリーは、現在のブライアンの様子を知りたいファン向けの内容。
自分は、そこまで大ファンというわけではないけれど、ブライアンがまだ現役で活動中なのを知らなかったので、嬉しい驚きだった。
最近ではミュージシャンの引退宣言をちらほら目にするが、80歳になってもわりとキー高めの曲を歌いこなすブライアンの姿を見て、なんて素敵なのだろうと心から思った。
同じ星同じ時代に存在してくれているだけでも嬉しいのに、ライブに参加できるファンはどれだけ幸せだろう。
病と闘いながらも、たくさんのミュージシャンや家族・仲間に囲まれながら活動を続け、たくさんのミュージシャンや音楽関係者に尊敬され、ブライアンの現在の姿は幸せそうに見えた。
長い音楽人生で様々なことにぶつかってきたからこそ今があるのだなぁと思えたら、自然と涙が溢れてきた。

観客はビーチボーイズを現役で聴いていたと思われる世代が多めのようだったけれど、音楽好きなら若い世代にもぜひおすすめしたい作品。
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