実際に起きた事件をベースにしており、アラブ首長国連邦(UAE)発ではありますが、映画製作には不安があるためにフランスとの合作。
そしてあの「96時間」「ライリーノース」などのフランスのアクション映画界の雄のピエール・モレル監督招聘となればそれはもう盤石と思いましたが…。
大まかに言うと装甲車版の「ブラックホーク・ダウン」という感じ。冒頭の仲間のいざこざは後半に活きているし、緊張感も悪くないのだが…なんというかスピード感に欠ける感じがネックとなってしまっています…。
装甲車の堅さには驚く限りですが、誘き出しもあるが敵はなぜ総攻撃しないのかと疑問に思ってしまう…。
爆発シーンもCG丸出しがちょっと迫力を下げてしまっているのが残念…。
事実の映画化なのでなかなか大胆な脚色が難しさもありますね…。作戦本部が現場に丸投げなのと爺さんの指揮官が全くの無能なのが事態をより深刻化させているのは戦争あるあるでこういうのはいつまで経っても変わらないなと思いましたね。
銃撃戦はリアルでミリタリーファンも納得ではないでしょうか。長距離からピンポイントに狙って来るスナイパーの恐ろしさは話を盛り上げていました。
アパッチ単身突撃も無謀ではあるが逆に手段を選んでいられない状況を感じ緊迫感がありました。終盤の入り乱れての戦いは迫力があります。
中盤が同じ展開で間延びするのと頑張ってはいますが「ブラックホーク・ダウン」などの戦争映画に比べてドラマ部分が薄いというかちょっと淡白で熱さが今一歩でした。
イエメンでのUAE軍の微妙な立ち位置などその辺を踏まえていると、もっと感じ方も違ったのかなぁと思う作品でした。