狂気の一本。競技ボート部に入部した主人公の様子がおかしい。どうやら彼女は「努力すること」「ライバルを蹴落とす事」自体に中毒になっているようで、徹底的に自分を痛めつけ追い込んでいく……もはやセルフ『セッション』状態。
映画は見事な「音響」使いで、そんな主人公の主観を観客に体感させる。本作で初監督を務めたローレン・ハダウェイはまさしく『セッション』、他『ヘイトフル・エイト』、ザック・スナイダー監督作で音響編集を担当している今後、期待の監督。『エスター』のイメージが強いイザベル・ファーマンの怪演も見所の一つ。【記録】