劇場版クレヨンしんちゃん第30作目。
監督は｢新婚旅行ハリケーン｣以来の登板となった橋本昌和。
クレヨンしんちゃん映画化30周年記念作品。しんちゃんの出生のことが明かされます。
今回のテーマは忍者！いきなり忍者親子がやって来て、出産の際の取り違えで、しんちゃんがひろしとみさえの子供じゃない なんて｢そして父になる｣展開から始まります。そこから忍者の里が舞台となり、いつも通りなんかヤバそうなことになっていきます。
今回の敵キャラは忍者の里の長老ですが、クレしん映画の中ではまだクセが弱い方だったんじゃないかと思いました。途中で｢どうぶつの森｣みたいなゲームやってるところは吹きそうになりました(笑)。
序盤でしんちゃんが家族と離れ離れになってしまうのですが、ここでしんちゃんが時折見せる寂しそうな姿に胸がキュッとなります。しんちゃんが5年間の人生でひろしやみさえに｢しんのすけ｣｢しんちゃん｣と呼ばれてきた記憶を回想するシーン。これが｢オトナ帝国｣のひろしの回想シーンと通ずるものがあり、めちゃくちゃ良いシーンでした。ここは大人に刺さるものがあるでしょうね。自分が親に名前で呼ばれてた記憶が呼び起こされてきました。このシーンで親に愛されることが子供にとってどれだけ大切なことなのかを改めて実感できました。
屁祖隠ちよめと珍蔵。2人とも非常に真面目で責任感のある性格であります。珍蔵くんは5歳にしては全然子供らしくなくてしっかりしています。ちよめも自分が何とかしなきゃ と奮闘します。2人とも人格者ではあるのですが、甘えたり助けを求めることも、自分だけでなく周りの人のためにも大事なんだ と感じました。
ゲスト声優として屁祖隠ちよめ役に川栄李奈が参加。全然違和感もなくて上手だったと思います。芸人枠はハライチがコンビで登場。漫才もそのまま披露しています。そして山田孝之がとある役で出ているのですが、これには笑っちゃいました。
全体的にいつものクレしんらしい作品でしたが、話やひろしの回想 しんのすけver.があったのはかなり良かった点でした。
