このタイプの邦画は、久しぶりに観た気がする。
恋をしている女性が光って視えるという特異体質の持ち主、西条。前の席に恋をしている女性がいると、光りすぎて映画が観られないという弊害があるのには笑っちゃったけど(笑)、確かに相手からキラキラが視えるというのは地味に大変そうな気がする。
もしも恋が可視化されたら、それに頼ってしまいそうだなとは思う。でも、大学生の時分で一体どれほど自分の事を分かっているかなとも思うと、北代は光っていないから恋をしていないなんて、西条の気付きひとつじゃないかなぁとは思った。
恋の光が視えないって、気持ちを否定してるようなもんだよなと思ったら、なかなか北代が切なかったよ。幼馴染みポジションから抜け出せないなんて、気持ちを成仏させる事も難しいし、西条はなかなか罪な奴だな。
独特な口調がちょっとわざとらしい感じがするなぁとは思ったけれど、恋を真面目に考えて、恋を知っていく姿が、可愛らしい映画だった。
#78_2022