OASIS

ホワイト・オランダーのOASISのレビュー・感想・評価

ホワイト・オランダー(2002年製作の映画)
3.1
彼氏を殺した母親が逮捕され、そのせいで里親や施設を転々とする事になった少女の話。
アリソン・ローマンの初主演作。

初めにお世話になる里親の家では「夫に近付かないで!」と妻に嫉妬され、その先に入った施設でも「私の彼氏に色目を使わないで!」とイジメの対象になり、さらにその次の家でもカップルの仲を引き裂いてしまい、何処へ行っても居場所がすぐに無くなってしまう。

その原因は、母親譲りの魔性の女気質というか常に溢れ出している売春婦の匂いで、彼女自身も気付いているかいないのかメイクも矢鱈と濃く、母親であるミシェル・ファイファーの影響を多分に感じるビジュアルである。
「私の娘はこうであるべき」という支配欲の塊の様な悪母を恐怖感たっぷりに演じていた。

エピソードの中で特に印象に残ったのはやはり売れない女優レニー・ゼルウィガーの話だろうか。
美貌に翳りが見えるのを認識しつつも彼氏からは離れたくない、そんな関係を知ってか知らずか連れて来られた主人公がまたもやその関係を崩してしまう。
振り回される中年女性という役がこれまたハマり過ぎていて怖い。

母との和解という様な期待していた甘さを裏切られた感はあるが、母から解放されようと吹っ切れたアリソンのゴスロリ風ファッションが目に焼き付いて離れない映画でした。
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