けんいち

勝手にしやがれ 4Kレストア版のけんいちのレビュー・感想・評価

3.6
カイエ・デュ・シネマに集う常識破りの映画青年たちが、遂にカメラを手にパリの路上に繰り出した。

見れば街角ではアメリカ娘のパトリシアがニューヨーク・ヘラルド・トリビュートを売り歩き、彼女に恋する自動車泥棒のミッシェルが煙草を吹かし新聞を読んでる。

ゴダールは二人の顛末をカメラに納め続け「勝手にしやがれ」が完成した(←妄想です)

ミッシェルは盗んだ車でパリに来る途中、警官を殺していた。警察に追われながらパトリシアにじゃれ付き、街をぶらつき、車を盗むミッシェルの数日間がこの映画の主題です。

結末は誰もが予想できるものですが、それでも有名なあのラストシーンはやっぱり粋だし見事です。

才気走った映画青年たちが精一杯がんばって出来上がった低予算映画。それ以上のモノではありません。
だけどそれが時代の風に乗って世界の映画シーンに影響を与えたのは愉快ですね。