大人も感動できる、素敵な少年映画でした。
時は昭和から平成になる前の86年の夏。ここがまず色々と懐かしい。斉藤由貴さんの歌、キン肉マン消しゴム(キン消し)、アクシアのカセットテープ、細い部分が描写され、これだけで自分自身がタイムスリップした感じになります。
物語は二人の少年夏の冒険が中心ですが、この冒険もイルカがいるという、噂(ニュースソースはヤンキー)を頼りに、ブーメラン島へ自転車でむかうという、少年らしく無計画、無謀な旅です。
でもそれが素晴らしいんです。
途中自転車壊れようとも、怖いお兄さんに絡まれようとも、足をつりそうになろうとも島に向かいます。
その冒険を、通じおとなしく内気な少年と、誰とも友達を作らない生意気な少年は徐々にお互いを理解します。今回の二人の少年役の役者さんはすごいんですよねー。とってもリアル。
役者さんと言えば、主人公の父親母親もとっても素敵。
いつも下半身ばかりをかく、竹原ピストル演じる父ちゃん、口は悪いが子供思いな尾野真千子演じる母ちゃん。
とにかく出演者みんながとっても素敵なんですよね!特に竹原ピストルさんはほんといい味出してました。
そもそもタイトルがなぜサバカンなのか?最初はそれだけが気になってましたが、見終わってなるほどと思う一方で、それを忘れるくらい泣けました。
あまりいうとネタバレなりますが、自分はみかん畑のおっちゃんが見送りに来たのは泣けましたね、、、
失敗作やといいながら、とびきり甘いみかんを持ってくる優しさには涙腺崩壊しましたよ。
いや、いい映画でした。
夏の終わりに見てホント良かったです。