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サバカン SABAKANのdaiのレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
4.9
草彅くん扮する久田は、小学生の頃から作文が得意で担任の先生が感動するほどの文を書いていた。その才を生かし文筆家を生業にするものの、舞い込んでくる仕事はゴーストライターとしての仕事ばかり。ふと、昔を懐かしみパソコンに字を走らせる。

僕には鯖の缶詰を見ると思い出す少年がいる

そこから久田の追想録が始まる。
舞台は1986年の長崎。久田のクラスには竹本という魚の絵が上手なクラスメイトがいた。しかし竹本はいつも孤立していて、久田と交わることはなかった。しかし、あることがきっかけで久田は竹本と夏休みにでかけることになる。

友人が友人となるキッカケは本当に些細なことだったりして、思い出せないことが多い。ひょんなことから始まった久田と竹本の夏休みの冒険は子どもの頃の原風景を思い出させるものであった。小学生の頃は自分の世界が狭いとすら認識しておらず、翻ってどこまでも行ける気がしてーでも行く勇気がなくてーといった感じだったな、と。
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