三角

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスの三角のレビュー・感想・評価

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これが新世代のマトリックスよ!と思った!
マトリックスの、人間の脳をコンピュータと同じようにしてカンフー技や早撃ちをインストールできてしまうって発想はスゴイ!と思うのだが今作の、マルチバースに存在する自分の体験であれば現世の自分に引用できるって発想もスゴイと思った。iPhoneの買い替えの自動同期のように。
しかしなんかそもそも人生の分岐って発想に興味がないのかも知れん。別バースの自分がめちゃ強だったら嬉しい〜😊とは思うけど、あの時ああしていれば…にはあんまり心が動かない、今のところ。

娘が闇堕ちするのはあらゆる可能性が開かれていることに耐えられないからである、というのはまさしくZ世代が直面している苦悩だろうとはわかる。指先一つで凄まじく成功している年下のスタァも有象無象から自分の属性に向けられているヘイトも自室にいるうちに見えてしまうのだから。しかし若者が闇堕ちしている原因ってそれだけじゃなくてもっと環境問題とか…戦争したくてしょうがない国の官僚とか…そういうの見ていると未来とかムリっぽい〜😩と思ってしまうからじゃないんかいと思うのでその辺がオミットされて心の持ちようみたいな話に収斂していくのはちょとふざけないでもらえますか?とマジレスしたくはなった。
しかし(以下ややネタバレ)最終決戦でエブリンがやるのはアルティメットまどかのようになって人助け?親切によって対峙する人々を解き放っていくことで、その無茶なごった煮っぷりと善性、この映画のそういうところは好きだ。あと、石のシーンがあんなに感動的シーンだったとは…石で泣けると思ってなかったけど、石で泣けると予感していたような気もする。一般的感覚なのか局所的感覚なのかはわからないけど、フィクションの台詞は音声で理解するより字幕読む方が感情移入が高まって泣けたりする。みんな気づきはじめたから最近手話もの作品が増えてんじゃないの?とか思っている。
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