Sayawasa

すずめの戸締まりのSayawasaのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ラスト10分よかったなぁ…
前作「天気の子」、前々作「君の名は。」のほうがストーリーは好みだけど、3作品の中で今作が一番泣いた。
東北の津波被災地は今年訪れた場所だったから余計に。
美しい湾岸の風景と「おはよう」「いってらっしゃい」「行ってきます」が泣けて仕方なかった。伝承館の話や映像が思い出された。

場所を悼むこと、人を悼むこと、過去を悼むこと。そして、それらを通じて自分が前に進んで生きていくこと。
被災者の気持ちになってみれば、あまりにも直接的な表現で驚く、けれどきっとこれまでの道のりを肯定されるような感覚を覚えてボロボロに泣くんだと思う。

ロマンス要素についてはちょっとよくわからなかった。旅の中で育まれた恋なの?
ロードムービー要素に無理に恋愛絡めなくていい気がして、途中集中できず。二人が恋に落ちる過程が謎すぎる。

宗教的な色が濃いめ、かつぶっ飛んだ話でリアリティーはゼロがゆえ、物語に入り込むのがやや難しかった。子供一人が知らない地方でそんな安全に生きていけるか、西から東まで上っていく理由は果たしてそこまであったのだろうか?とかいろんなことを気にしてしまう。


映画自体がRADWIMPSのPVビデオ、みたいになってないところが良かった。音楽に頼らないで勝負しようとする意気込み。
また、声優さんが今作はすごく聞き取りやすかった。原さんと松村北斗が良い意味ですごかった…。

神戸っ子として、商店街の感じも方言も、山上の夜景も再現されてて感動。地元最高