肉鹿

すずめの戸締まりの肉鹿のレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.3
宮崎。山と海に囲まれた街。17歳の女子高生はすれ違った男性の美しさに目を奪われる。その出会いは日本中を巡る長い長い旅の始まりとなった———新海誠監督作品。

前々作はおろか、前作ほどの大ヒットはしないと思う。
もう『実写と見間違うような美しすぎる背景を描ける特異な』作家ではないし、『狭い世界でエモーショナルな気持ちを呼び起こさせる』作家でもなくなったんだねと今回ではっきりしてしまったのがすこし悲しかった🥲

もう表現者としてのエゴが監督のなかにひとつも残ってないんだと思う。
明らかに自分のために作った要素が薄すぎて、多くの人の期待に応えるためだけに作ったのがわかってしまうのがくそ寒い。数々の作品の大ヒットで生活や心が満たされて豊かになってしまった弊害なんだと思う。映画監督としてもう老後に突入してる感さえある。

不特定多数の人がなんとなく求めてる物語は、不特定多数の人が広めたくなるほど熱量のある物語にはならないことに気付いた方がいい。

それでも猫の可愛さには全幅な信頼を寄せてるところが好き!どんなに猫を悪キャラぽく見せようとしても衰弱してる姿一発で許される、と信じてそうなとこが生粋の猫好き監督て感じで好き😻
それにジブリのなかで「魔女の宅急便」1番好きそうなとこがわかりすぎて、どうしても憎めないやw
肉鹿

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