まごうことなき新海誠作品．theセカイ系
なにも示されていない序盤から巨大なミミズを戸締まり．よくわからないまま危機的状況．喋りだす謎の猫．椅子になる青年．最初からフルスロットルで展開していく．
すずめの謎の使命感と行動力にあっけに取られる．ロードムービーで旅は楽しいのだが過去の大きな震源地を巡っていくという流れ上，同じような展開が続いてしまうのは致し方ない．最後のトラウマまでそれはつづいていく．なにかはっきりしないすずめの過去の記憶は終盤で明かされる．テーマがテーマなのでこの話題は避けて通れないしすずめの過去編は小さいこどもを持つ身としては直視できなかった．観客の心情を動かす展開としてはずるいとも思うけど．神木くんいいやつ．気になって点としては，閉じ師では食っていけないというくだりはあったが，むしろ少しは収益になるのか．あとダイジンの名前が急にダイジンで決定したけど特に名前が伏線でもないのね．あと3本足の椅子はループしてないか．最初はどこから・・・
商業としては成功させないといけないというプレッシャーの中，自分の性癖ははっきりと残しつつ，ちゃんとエンタメに振ってきている．天気の子でちょっとやりすぎてた感じがなくなってライト層を取り込もうという意思が感じられる．ちゃんとまとめ上げてるのが素晴らしい．
