ShinMakita

すずめの戸締まりのShinMakitaのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
1.9
九州の女子高生・鈴芽は、ある朝、廃墟を探して旅する青年・草太と出会う。彼は、災いをこの世へ引き寄せる「扉」を閉じる使命を帯びていた。何も知らずに扉を守る要石を外してしまった鈴芽は、猫となって逃亡した要石「ダイジン」を草太と共に追跡するのだが…



「すずめの戸締り」


以下、ネタバレが後ろ戸になっている!


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言わずとしれた新海誠の新作。ヒロインのウブっぷりにはまたも〈童貞の妄想〉味を感じるけど、東日本大震災を背景に描かれてしまったら迂闊に貶せない感じ。ダイジンのキャラが呑み込み辛く、なぜお茶の水で左大臣を解放したのか理解不能。あちらの世界で要石を設置したらこちらの世界の災いを抑え込めるロジックもよく解らない。
左大臣とダイジンの関係が叔母と鈴芽の関係と対になっているのはわかるし、だからこそ左大臣が叔母にシンクロしたのだろう。確かに幼少期の鈴芽との邂逅は泣けるし、震災そのものと残された者たちの痛みをファンタジックでありながらも直接的に描くことに成功している点は評価できるけど、アドベンチャーエンタメとしては若干物足りない気がしたな。出会う人々が親切過ぎる善人ばかりなのも、ちょっとなぁ…
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