ぶるーべりー

TAR/ターのぶるーべりーのネタバレレビュー・内容・結末

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「娘もパートナーも名声も失ったけど私にはまだ仕事がある!ドン!」

最近ピカソの絵の価値が下がってるという記事を読んだ。
生前の女性関係がスキャンダラスに取り上げられてるのが原因だとか。
もちろん良くは無いけどそれ絵と関係なくね?という感じ。
この映画もそれと似たようなテーマなのかもしれない、多分…?

ストーリーは難解というか何が主題なのか最後までよく分からなかった。
映画中の会話の半分ぐらいは意味がわからず、3割ぐらいは何のためにあるシーンなのかさっぱり。
ただアート関係とか特別な仕事をしてる人でなくても自分に置き換えて考えられる部分はかなりあったと思う。
家庭環境とかSNSの使い方とか色んなテーマがトッピングされてるけど主軸はお仕事映画なのかな、という卑近な受け止め方をしました。

あとSNSの炎上の仕方がリアルで怖かった、悪意のある編集された動画がバズって、みたいなの。
提訴された時点で負け=勝っても負けてもキャリアは終わる、ジョニーデップの裁判を思い出して悲しくなった。
まあターはトイレ下からちょっと覗いてたり、ちょっと怪しい行動もあったから完全擁護はし難いところだけど…w

映像に関しては、ちょくちょく幻覚なのかそうじゃないのか分からないけどストレス(?)を不快な音とか謎の男の影とかに変換して見せてくるのが良かった。
人によっては音を色彩で表現したりできるらしいけど、心理的な問題が聴覚・視覚の情報として表れてきてるってことなのかな。
非言語的、感覚的で映画の内容にマッチした面白い表現だと思った。
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