サンヨンイチ

モリコーネ 映画が恋した音楽家のサンヨンイチのレビュー・感想・評価

4.0
モリコーネとトルナトーレの友情の物語。

聞けば聞くほど
その余韻が深くなる
情報と音楽のアンサンブル。
モリコーネが映画音楽に持ち込んだ
手技の一つ一つを
モリコーネ自身が読み解いていく。

ジョンウィリアムスやハンスジマーらさえも
一節の持ち曲も流させない
贅沢すぎる登場人物たちは皆一様に
彼の神業を
神業としてしか認めない。

映画音楽は商業性の高さにより
芸術としては下位に見られていたという事実は
意味は理解できるものの
巨匠の口から聞かされるとやはり衝撃を受けるものがある。
それでも屈辱的とすら感じていた
映画音楽の道を次第に登り詰めていったその頂上からの
最後の言葉は、
彼の音楽と共に永遠に残りつづけていくのだろう。