オッドタクシーのファンディスク映画。登場人物達が取材を受けて作中の行動や心情を振り返っていく総集編で、更なる掘り下げというよりは補完的な要素が強い。そんな感じにあくまでTV版を完走してオッドタクシーを好きになったファンに向けられた映画であり、単体で楽しむ為の作品ではない印象。
前述の通り“あの時にあのキャラは何を思っていたのか”や“何故あの行動をしたのか”等が主観的とはいえ言及されるので、やはり公式による補完という趣が強い。ただditch-11の不可解さや工事現場に突如出現した白川さんの件、田中の社会復帰の経緯など、微妙に肝心なところが語られてないのはちとむず痒い。終盤間際で調査パートが終わってから暫くは普通の総集編と化すので、どちらかといえばその尺を使ってTV版ラストをもっと掘り下げてほしかった感もある。2時間前後もある割には確かに補完に終始してて、新情報は大分少なめという印象。
そもそも“登場人物らを調査してた探偵達は何者であって誰に依頼されたのか”という肝心な情報もなあなあで流されてるけど、まぁ彼らは真の意味での舞台装置なのかもしれない。TV版であのラストを迎えた小戸川の安否は一応分かるし、その後のちょっとしたエピソードも見られるので（引っ張った割にはさっくりだけど）、やはりファンディスクって感じだ。
