シネマの流星

神々の山嶺のシネマの流星のレビュー・感想・評価

神々の山嶺(2021年製作の映画)
5.0
登山は生と死の二元論で語られるが、そこに本質はない。フォーカスすべきは「生き方」と「死に方」。結果ではなくプロセス。

人間は白黒、勝ち負け、優劣をつけたがるが、生も死も対等に尊い。

人生は死に向かう旅であり、死によってもっと大きな存在になる。

6年前の実写版もこのアニメーションも、エヴェレストの空気感を見事に捉えていた。

「生きているから山に登るのではなく、山に登ることで生かされている」

アニメは日本が世界一と思っていたが、世界は広い。今作の多くの部分がリモートワークで作られたのも驚嘆。

観る前は「登山のアニメって大丈夫か?」と思ってたが、原作小説や漫画はもちろん、ある意味で本物の登山をも超えてきた。

誰がなんと言おうが、すべての芸術で映画がナンバーワンだ。
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