◆あらすじ◆
トラヴィスはFBI長官のロビンソンに雇われ、秘密捜査官の救出任務を担っていた。ある日、秘密捜査官ダスティの救出にトラヴィスが出向いたところ、ダスティからFBIが一般人の殺害を行う「オペレーション・U」があることを知らされる。ダスティは記者のミラにその情報をリークにしようとしたが殺害され、トラヴィスはその真偽を確かめようとしたところ、トラヴィスの娘と孫が突如行方不明になってしまう。
◆感想◆
FBI長官に雇われている主人公がFBIの陰謀を知り、それを暴くために記者と共に行動するストーリーとなっており、主人公とFBI長官の関係性の特別さが主人公の行動の足かせとなっていて、その中で主人公が正しい道を進もうとする意思が感じられる作品となっていました。
主人公のトラヴィス・ブロック(リーアム・ニーソン)はFBI長官のガブリエル・ロビンソン(エイダン・クイン)とベトナム戦争時代から関係があって、ロビンソンの個人的な右腕として活躍しており、歴戦の勇者といった雰囲気を醸し出していました。一方で娘のアマンダを放置して仕事に没頭していた過去からアマンダとの関係は良好とは言えず、トラヴィスが必死に孫娘のナタリーに執心していて、親子関係を取り戻そうとしているように見えました。しかし、トラヴィスの用心深さが孫のナタリーに感染しないかアマンダが警戒している様子はまだまだ道半ばとなった感じでした。
トラヴィスは秘密捜査官のダスティ(テイラー・ジョン・スミス)の救出に動いたところ、ダスティからFBIがオペレーション・Uと呼ばれる一般人の暗殺を行っていることを知らされます。ダスティは記者のミラ(エミー・レイヴァー・ランプマン)にその情報をリークしようとしたところ、ロビンソンの手下に殺害され、トラヴィスがそれが真実であることを知ります。トラヴィスの怒りとそれをものともしないロビンソンの傲慢さが心情としてよく表れていて、2人の関係が崩壊したことが分かりました。
そこから、トラヴィスは記者のミラと共にオペレーション・Uの全貌を明かすべく行動します。娘や孫が行方不明になるなどロビンソンも手を緩めない中、トラヴィスの強引すぎる行動がこれまでの細かい流れをぶっ飛ばしていて、かなり大味な感じを受けました。それまでサスペンス的な怖さがあったストーリーがとにかく力でぶっ飛ばすアクションのストーリーに変質していて、味気なさを感じました。
アクションシーンですが、リーアム・ニーソンの年齢もあって動きのキレなどは無く、敵対する相手との戦いが銃撃戦オンリーになってしまっていて、悪くはないのですがもう少しバリエーションが欲しいと思いました。
ラストはかなり呆気なくて、突然終わった感じでびっくりしました。
アクション作品として普通に楽しめる作品でしたが、ストーリー前半の設定が後半にあまり活きていなくてもう少し面白くなったような気がして、残念でした。
鑑賞日:2025年3月19日
鑑賞方法:Amazon Prime Video