課長とヒロシ

評決の課長とヒロシのレビュー・感想・評価

評決(1982年製作の映画)
3.8
ヒロシ(以下ヒ):『摩天楼を夢見て』のデビット・マメットさんの脚本を社会派ドラマの重鎮シドニー・ルメット監督(『12人の怒れる男』『狼たちの午後』など)で映画化した作品。主人公の冴えないアル中の弁護士役を演じたポール・ニューマンさんの演技が絶賛されました

課長(以下課):スーパースターとしてのポール・ニューマンが初めて汚れ役を演じたんだが、なんか『ハスラー2』とかもそうだが、やってみたらこの冴えない役が絶妙にハマるんだよなー

ヒ:このへんは紙一重なとこですよね。、、例えばリチャード・ギアさんとかだとホントに情けないだけになっちゃうと思います(笑)

課:この哀愁漂うカッコ良さはポール・ニューマンしか出せない感じだよな。あとシドニー・ルメット監督の余計なものを一切足さないシンプルな演出が今回も炸裂してるぞ

ヒ:『12人の怒れる男』や『狼たちの午後』と同じく、今回もシンプルに『裁判』だけを描いてます

課:冴えない弁護士が示談案件で引き受けた医療事故の裁判を担当するうちに、出産のために産婦人科に来ただけなのに麻酔のミスで植物人間になった原告に対する憤りに駆られて、超大手弁護士事務所とカトリック系の大病院を相手に裁判を戦うというストーリーだが、ホントに「素材で勝負する」という言葉がピッタリな硬派な法廷ドラマに仕上がってるぞ

ヒ:まさに某ウイスキーメーカーのキャッチコピーみたいに「何も足さない」演出がシブいです!絶望的な状況下で戦い続ける弁護士にジャイアントキリングは起こったのか?ラストまで目が離せませんねー!


ストーリー 5
キャラクター4
世界観   3
演出・演技 5
音楽    2
ビールはアゴで挟んでね度99
課長とヒロシ

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