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バビ・ヤールのもちのレビュー・感想・評価

バビ・ヤール(2021年製作の映画)
5.0
「想像を絶する」
ただただその一言でしか言い表せない。
スコアはたくさんの人に見てほしいのでこのスコアにて。評価するしないの範疇にはない壮絶で凄惨なアーカイブ映像。
前半の侵略した側(ナチス)とされた側(ウクライナ)の人々の表情の違い。そしてその表情が後半では劣勢側(ナチス)と優勢側(ソ連)でひっくり返る。
ウクライナにおいては戦況によって支配者が替わる。それもアーカイブの中で立場や状況が変わっていく(変わってないともとれるけど)のが不勉強な私でも理解できた。
なにも知らされずにバビ・ヤールへと招集された人々の表情。残された衣服。生き残った人や加害者側の裁判での証言。寒冷地での戦闘で息絶え動かなくなった兵士。服を脱がせるのにはもう一つの理由があったのかとぞっとした。
一部を除いたほとんどの人が戦争の被害者だといえる。
泣くことすらおこがましい、この事実を目を背けずに最後まで見なくてはならないと思う。
その後バビ・ヤールをソ連がどうしたか。戦争犯罪者を裁くところだけは閲覧注意かと思う。
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