かくわ

やまぶきのかくわのレビュー・感想・評価

やまぶき(2022年製作の映画)
3.7
祷キララさんの眼差しが印象的なチラシに一目惚れして早数ヶ月。ようやく鑑賞できました。

画角とか技術的なことはあまり関心がないので、16mmフィルムと言われても…なんて思ったけど、はじめの採石場のシーンですげぇ…ってなった。ザラザラした質感が伝わってきた。

様々な要素が詰め込まれていることは伝わってきたけど、上映後のトークやパンフレットで知るテーマもあってなるほどなと。

アート作品っぽいけどそうとも言い切れない不思議な魅力を持つ作品。

--------
2023/01/15 松本CINEMAセレクト
アフタートーク
山﨑樹一郎監督

・監督は普段農業をやられているが、始めたきっかけが「ふと食べ物がどう作られているのか分からないことにぞっとした」こと

・社会や生活への憤り、違和感を詰め込んだ。地方に住んでいる身からするとオリンピックがどんどん違う方向(復興五輪の形がなくなる)に向かうことが勝手に決まっていくように感じた。採石場もそこでとった石が地方から東京に持っていかれることを表した。

・カン・ユンスさん以外には演出というものはほとんどしていない。が、フィルム撮影が何度も撮り直しができないことがある意味の演出。ラストの砂漠シーンで祷キララがとる印象的な行動はアドリブ(「おいおい」とびっくりしたけどOKになった)

・サイレントスタンディングは、実際に行われている場所・人・モノを使った。車の中から冷ややかな目で見るシーンは一番やりたかったシーン。

2023-020-018
かくわ

かくわ