小さいハコではあったんですが7割くらいは席が埋まっていて、安心と信頼A24新作ホラーへの期待値の高さも実感。本編ですが、前評判で聞くほどのグロさはあまり感じず、その後何が起こるかは事前に示唆程度に教えてくれる親切設計なので心臓の弱いお爺ちゃんでも大丈夫そう。そういうのを期待する人には物足りないかもしれないですが、グロ耐性低めな自分にはこのくらいで充分楽しめました。何せ劇中でメタ的に「ビックリさせない」ってセリフを言うくらいで、意図的に抑え目な演出に留めていた印象でした。
そんなことよりも今作で恐怖の肝だったなと個人的に感じることは“申し訳なさ”です。何か殺人鬼に対して同情でもなく申し訳なさを感じてしまいました。老夫婦は自分たちの持っていない若さに執着して殺人を繰り返していますが、何かに執着して必死な人、本人には申し訳ないけどちょっと怖いです。老夫婦のセックスも、なんか色々事情はあるんでしょうが、申し訳ないけど見たくないです。「あぁごめんなさいごめんなさい」と思いながら観ていた不健全さが恐怖と直結してる感じです。あーやだやだ。
３部作構想の事前情報に観る前から既に微妙さを感じつつも中盤衝撃のダンスシーンで引き込まれ俄然次作が楽しみになってきたので期待して待ちたいと思います。
