むらむら

X エックスのむらむらのレビュー・感想・評価

X エックス(2022年製作の映画)
5.0
レンタルビデオの黎明期、1979年。ポルノ映画で一発当ててやろうという若者6名が、撮影地の牧場主である老夫婦に次々殺されていくホラー。

「悪魔のいけにえ」みたいなオープニング、「シャイニング」みたいなシーンなどなど、ホラー映画オマージュがそこかしこに仕掛けられてる。怖かったシーンは老夫婦描写と、ババアの顔がいきなりドアップになるところくらいで、ホラー初心者としても見やすかった。

「アメリカ人、池があったらとりあえず全裸で泳ぐ」
「主演女優が裸にオーバーオール」

といった俺のような陰キャ映画マニア好みのシーンが多い。

ただし、ポルノ撮影のシーンだけデカいモザイクが入るのだけは止めてほしい。ポルノ映画が観たいわけではないが、いきなりモザイクが入ると興が削がれる。ポルノ映画が観たいわけではないのだが……。(大事なことなので二度書いておいた)

それと、出てくる若者六人が、ポルノ女優二人とプロデューサー、男優、監督、それに女性ADなのだが

「AV撮影に出てくる女性ADは、もれなく撮影に参加させられる」

という、現代の日本ではもはやニュートン力学の三法則以上に定説となった原理原則を、きっちり踏襲してくれているのも最高だった。監督とは旨い酒が酌み交わせそうな気がする。機会があったら、ぜひともストゼロで乾杯したい。

この作品はババア役の役作りが物凄いのだが、個人的には要所要所でチラチラと映るቻンቻンのホースかと思しき長さも物凄いと思った。俺のライトセーバーと、ぜひ一度戦わせてみたいものである。

エンドロール後におまけ映像あるので見逃さないように。

(以下、この作品と関係ない、完全に下品な内容なので、読み飛ばしてください)

この作品で若者たちは

「農場の娘たち」

というポルノ映画を撮影しようとして、惜しくも殺人鬼の餌食になってしまう。

その「農家」AV、現在では日本でもジャンルの一つとして認知されている。ここでは、若者たちへの供養の意味も込めて、そのタイトルを幾つか紹介したい。

まずは基本的なタイトルの作品。

「農村の母」
「農家のおばさん」
「農家の義母」
「美人すぎる農家の娘」
「農家の娘と漁師の娘」

このように、近親相姦シリーズの一環として、「農家」AVは進化してきたのだと推測される。

ちなみに、「農家の義母」シリーズは3作まで制作されている、とバイト先の店長が言っていた。

これだけでは内容が分からないと思うので、もうちょっと内容の分かる作品のタイトルも列挙しておこう。

・内容のわかるもの

「農村のとろり嫁激濡れ収穫!」
「農家の娘 冬は大根とお父さんと子作りの季節」
「いちご農家の娘 ビニールハウスでお父さんと甘酸っぱい日々」
「中出し村 父と娘の子作り豊作祈願物語」

少しでも内容の想像が出来ただろうか。関係ないが、「中出し村」は、なんとかして「犬鳴村」シリーズの最新作として劇場公開してほしい。

加えて、よりニッチというか、土着的な作品として「ご当地もの」というジャンルが存在する。

「地方ロケAVは、『知り合いが出てるのでは?』という一縷の希望を元にポチッとするオッサンが多いので一定の、販売数が見込めるので『固い』ジャンルではありますね」

こう語るのは、前にも出てきたバイト先の店長。店長オススメの作品を幾つか紹介しておこう。

・地方ロケもの

「茨城で農家の五十路おっかさんをナンパ丸かじり 」
「瀬戸内は野菜も熟女もようけ膨らんじょるけんねぇ」
「狭山の茶畑でお茶を摘むお母さん」
「全国熟女捜索隊 田舎に泊まろう! 甲斐のお国にいた風林火山の如き熟女に会いに来た!」

俺的には、上記のうち

「狭山の茶畑でお茶を摘むお母さん」

に関しては、AVのタイトルではなく、単なる苦労してる母ちゃんなのでは? って気もするが、店長的にはオススメらしい。

最後に、客をナンパしては失敗を繰り返すのが趣味の店長のオススメである、ナンパモノも紹介しておこう。

・ナンパもの

「農村ナンパ!働き者の母ちゃんと畑でアヘアヘ」
「春の農村ナンパ デカ尻の母ちゃんに中●しで種付け!」
「夏の農村ナンパ 火照ったカラダの発情母ちゃんと青姦で中●し」
「秋の農村ナンパ 母ちゃんや嫁と畑で裏山で青姦しまくり」
「冬の農村ナンパ!父ちゃんが出稼ぎ中に凍える母ちゃんをポコチンで暖めよう」

春夏秋冬いつでもナンパ……そう、季節は変われども、AVの熱い炎と、股間の熱いうずきは変わらない。

ナンパなのに何故、母ちゃんに固執しているのかは不明だが、そんな詩的なまとめで、この作品で惜しくも命を落とした若者たちの魂への供養としたい。

というわけで、そろそろフジロック中継から離れて、バイト先の店長のオススメからどれかポチる時間が来たようだ。

これにて失礼する。

(おしまい)
むらむら

むらむら