作品集

マイ・ブロークン・マリコの作品集のレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
4.2
生きることの大切さを教えてくれる作品

主人公椎野は友人マリコの死を弔うため
遺骨と共に旅に出る。

重めの映画だったけど、
映画の時間はそれを考えてあの時間にしたのか。
ちょうど良いように感じた。

マリコの父親は本当に胸糞野郎で、
マリコの全てを奪っていた。
どれだけ腹が立ったか。
またそこに椎野しかいないことも。
なぜ他に気づける人はいなかったのか。

椎野は幼かった。
だから、立ち向かう術がなかった。
きちんと助ける術が。

でも、マリコはそれでも嬉しかったと思う。
あれだけの体験をすれば、共依存にもなるわと思った。


【マリコの言葉】
1番心に残ったのは、
【私が悪いんだ。】ってまりがおか岬でいうシーン

マリコは自分が悪くないと、割りに合わないくらい酷いことをされてきた人生だった。
自分が悪くないと納得できない。

どれだけ辛かったのか。
正直、
理解はできるが、共感はできなかった。
でも、マリコが悪くないことだけはわかる。
周りが悪い。
マリコの弱さにつけ込んだ周りが。

そんな周りの人間に囲まれたからこそ、
1番信用している椎野の言葉や態度でさえも足りない。
そんなこともあるのだとわかった。

自分1番で考えてしまいがちだが、
わかってやれない部分もあるのだと学んだ。


大切な人が死んだら、
自分も死んでやると思うだろうか。
僕はおそらく思わない。
大切な人たちはいるけど、
それも背負って生きていく。
そして、ふと思い出して
誰かに話ができたらいいな。

マキオの言葉は、
そんな自分の考え方と同じで、
かなり納得感があった。


最後の手紙は2人の秘密で。
いい終わり。
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