千

牛久の千のレビュー・感想・評価

牛久(2021年製作の映画)
4.0
監督、インタビュー受けた二人が出た舞台挨拶ありの回を観賞。
ロシア侵攻によりウクライナからの難民受け入れを公言している日本。さらにG7参加国として難民受け入れをここでも公言している。しかし、その難民受け入れ率は1%にも満たない。返還するにも自国に帰れない人たちが難民申請をしているわけで。永遠に来ない難民申請受理の連絡、時々くる2週間の仮放免、コロナが流行って一気に増えた仮放免。その仮放免もコロナの収束とともに撤回されてまた収容されるかもしれない。収容所での生活、仮放免になったとしても、難民申請が通っていないので住所は持てない、働くこともできない。住んでいる県から出ることもできない。身分証を作れないので病院へも行けない。家族や友人の支えがなければ教会や支援グループを頼るが自分が働けないことが辛いとお話されていた。難民になったら行ける所に逃げるしかないから選択肢なんてない。
遠い国で起きている話ではなく現実に日本で起きている話。目を背けてもすぐそばで起きていることなんだよな、と思った。
監督が、入国管理局が撮影録音禁止ということは撮られてはマズイものがある、犯罪を犯している人がいたりするわけではないのにそれはおかしい、だから撮影録音することによって抵抗した。と言っていたが確かに抵抗しなければ何も変わらないよなと思った。
海外から移住してきている友人や知人は何人かいるけれど、それって今の日本では貴重なことで当たり前じゃないのかもしれないなと思った。
小さかった頃バングラディッシュの人と友人になったことがあるがビザが切れて強制送還されていたな。内紛とか多い国だけど元気に生きていたらいいな。
千