長生きすることは罪なのか。そんな風に思ってしまうディストピア作品だった。
超高齢化社会の打開策として立ち上げられたプラン75。
それに関わる当事者、申請窓口の職員、コールセンタースタッフ、遺体処理係の4者の視点からこの制度を描いていたのは良かった。言葉では良いように言っているけど果たして人間としてそれでいいのか…
高齢であるが故、本人は『まだまだ行ける！』と思っていても就職先がなかったり、また遺体処理を担当するのが外国人ってところも社会問題を上手く提唱していたように思う。
ただ、題材的にしょうがないのだけど「年寄りは用無し」みたいな場面ばかりでちょっと精神的に疲れちゃったな。このプラン立ち上げのきっかけが犯罪っていうのも政府もそう思ってたみたいでなんだか微妙だし…。
また、それまでがリアルだったから窓口職員のラストの描写は浮いてしまって見えた。
ミチ役の倍賞千恵子のお声が「ハウルの動く城」のソフィーまんまだったから終始辛くて辛くて…。
