きなこ

マーターズのきなこのネタバレレビュー・内容・結末

マーターズ(2007年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ずっと見ようと思いつつ、評判にビビって見れていなかったものを思い立って鑑賞!
想像していたよりもグロテスクな表現は控えめでした。
もちろん痛い描写はあるのですが、スプラッタではないかな?

アンナの優しさが終始辛かったです。
それはもう警察を呼べよ!と言ってしまえばそれまでなのに、アンナはそんなことは絶対にしないんですよね……。
彼女の気持ちと、強い意志が痛い……。
エンドロールの柔らかな笑顔が苦しいです。

被害者たちは、その場所から解放されて、逃げ延びて、助かったとしても、ずっと苦しみ続けているということが、とても辛いです。
でも、きっとその通りなんですよね……。助かって終わりじゃない。

「ならお前がなれや!殉教者とやらによぉ!!」という憤りがすごくて……。
最後のシーンで集まってきていたのもお年寄りばかりで……何故こんな人達のために若い女性たちが酷い目に遭わなければいけなかったのか?
死後の世界を見たと言っていたが、そんなものは苦痛と恐怖による幻覚に過ぎないのでは?
バカバカしすぎる……。

ラストはちょっと好みが分かれる感じがします。
フランス映画的というか、抽象的でお洒落な感じがあります。
私は割と好きでした。

怒りや悲しみを感じた映画でした。
不安感を煽る映像や音楽が素晴らしかったです!
激しい暴力があるのに画面は不思議と清潔で、緊迫感や不穏な雰囲気でピリピリとしていました。
きなこ

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