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じゃりン子チエの一のレビュー・感想・評価

じゃりン子チエ(1981年製作の映画)
3.7
高畑勲監督作品

父親に代ってホルモン焼き屋をきりもりする小学生チエと周囲の人々の温かい人情を描く

今なら公開できないような部分もある作品だけど、めちゃくちゃ面白かった

生き生きとした個性豊かなキャラクター達がとにかく魅力的で、たくましく生きる小学5年生の主人公チエがどうしようもなく愛おしくなる
何てことないシーンだけど、手慣れた感じでお客さんとコミュニケーションをとりながら店を回してる姿なんかをみてしまうと、ほっこりをこえて普通に感動してしまう

賭博ばかりのダメダメな父親もヤクザの仲間たちも、根っからの極悪人は一人も出てこない
そんな人間たちに負けじと、猫ちゃん達も最高でした

基本的にはギャグの手数が多いドタバタコメディですが、親子の関係の丁寧な描写など、しんみりするようなギャップも抜群に巧い

お母さんは例外として、誰ひとりとして容姿の綺麗人が出て来ない
そんな可愛く描かないのが逆に可愛くて、作品の魅力にしっかりと繋がってくる

声優さんもめちゃくちゃハマってた
チエ役の中山千夏の無邪気な声も素敵だし、西川のりおのドスの効いた声も素晴らしい

元はテレビアニメらしいですが、全く知らなくても楽しめますし、テレビアニメの方も観てみたくなる

ペコちゃん、ゴジラ、寅さんとかを不意打ちのように出すのは反則でしょ☝🏻笑

〈 Rotten Tomatoes 🍅-% 🍿-% 〉
〈 IMDb ※7.1 / Metascore - / Letterboxd 3.6 〉

2021 自宅鑑賞 No.310 Netflix
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