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クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たちのHKのレビュー・感想・評価

3.3
映画のさまざまなクリーチャーを生み出したクリエイターたちのドキュメンタリー。
2015年フランス制作ですが英語です。
近年の映画制作関連のドキュメンタリーに登場するのは比較的新しい世代の人たち中心ですが、本作は私のような古いオヤジでも知ってる人や映画ばかり出てきました。

ということは、逆に言えば、この方面は近年あまり大きな変革は起きてないのかも。
もちろん細かな技術革新はあるんでしょうが、ざっくり分けるとCG以前とCG以後。
過去の革新的作品として紹介される作品はやっぱり『スター・ウォーズ』や『エイリアン』や『遊星からの物体X』、そしてCG以後は『ターミネーター2』や『ジュラシック・パーク』というのは30年くらい前から変わってないような(『アバター』なんかもありましたが)。

当時のCG技術は目まぐるしく進化し続けており、『ターミネーター2』(1991)よりもCGシーンのはるかに多かった『ジュラシックパーク』(1993)の方がCG製作コストがはるかに安かったと聞いて驚いた記憶があります。

そして、この世界で嬉々として語っているオタク・クリエイター達はやっぱり男ばかり。
まあどの時代の子供も怪獣ごっこをするのは男の子で、女の子は想像しにくいですからね。
昔はガンプラというかプラモ作る女子もほぼいませんでしたし。
でも、そろそろこの分野ももっと女性が進出してきていい気もします。

彼らは不可能と思えようがまず仕事を受け、その後でもがき苦しむという心意気はさすが。
フルCGだと思ってたら意外や実物大模型を使ってたパターンが多かったのも驚き。
本作、裏話ばかりで映画本編のシーンがほぼナシなのは大人の事情なんでしょうか。
もう少しは映画の完成シーンと舞台裏を比較して見せてもよかったように思いますが。

しかしCGでなんでも表現可能になると、これからは以前にも増してデザイン力が重要ですね。
元が悪いといくらCGで完璧に表現しても見映えはしないでしょうから。
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