April01

透明人間のApril01のレビュー・感想・評価

透明人間(1933年製作の映画)
3.6
共演者に「タイタニック」のローズおばあ様、グロリア・スチュアートが若くて美しい!
モノクロの古い作品であるところが怪奇映画独特の雰囲気に合っていて不気味さを高めている。
冒頭から舞台になるイギリスの片田舎の宿屋ライオンズ・ヘッドで村人がお酒を飲んで呑気に集ういい加減な空気と、透明人間として登場する科学者の切羽詰まった気持ちのすれ違いが上手く描かれている。
特に宿屋の女将の騒ぎ立てる様子は完全にコメディだし、その裏でサスペンスが進む一見チグハグに見える感じも逆に面白い。
今ならCGでどんな映像でも可能だからこそ、創意工夫が凝らされているであろう描写に、どうやって撮ったのか想像しながら見るクラシック作品ならではの楽しさがある。
主人公が色々やらかすけれどラストが切ない。
April01

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