ピートロ

ドント・ウォーリー・ダーリンのピートロのレビュー・感想・評価

4.0
タイトルとジャケットだけしか知らず、「純愛ものなのかな?」と勝手に思い込みスルーしてしまっていた(よけいなお世話だが機会損失が多そう。あ、でもあらすじを読めばわかるのでそんな勘違いはぼくだけか…)。
はたして「シャマラン x アリ・アスター」というような作風で、かなり自分好みだったので観てよかった。
美麗な映像やリズミカルなホラー的劇伴も気分を盛り上げてくれる。
オチ自体はよいが、その実現方法についてはちょっと強引で月並みであったことは否めない。

他のユーザーの感想・評価

磔刑

磔刑の感想・評価

1.0
オススメ度☆
“驚愕の真実”に全フリした作品。
その割にありがちな内容で驚きは皆無です。つまらないオチだけ映画の先駆者シャマラン監督作に懲りてる映画ファンは観ない方がいいです。フェミ映画としても偏った思想、形だけ模倣した設定により、テーマの完成度は下の下です。
つまらないオチのためのつまらないドラマをダラダラ見させられるので時間の無駄です。
<以下ネタバレあり>









端的に評するなら、『マトリックス』の劣化。こんな言い方したらアレだけど、女の猿真似感が酷い。
『マトリックス』の壮大で緻密なテーマや世界観、爽快なアクションといった男の理想を詰め込んだ大作アクションを、女の矮小で主観的なクソのような思想で台無しにした内容。
くだらないテーマの為にSF設定が死に体になっている時点で論外。まぁ、ウォシャウスキーも女になってるから、彼女たちが今同じ題材で撮ればこんな内容になるかもしれないが…………。

単純にドラマが面白くないのも致命的。
抽象的な恐怖、曖昧な物語、緩急の無い演出、味気ない人々。とにかく退屈で単調。フワフワした物語が1時間半ほど続く。
そして出し惜しみしたオチはまるでシャマラン作品の中でも下の下のような内容。

終幕もカタルシスは皆無で、ほぼ投げっぱなし。
穴だらけのSF設定に一々突っ込む気も起きない程の駄作。

男の理想を批判したフェミ映画だが、そもそも今作で描かれる男の理想が女の妄想でしかない。
そのくせ男の理想のSF感の表層だけを女が真似した滑稽さが悪目立ちする空虚な作品。
まぁ、その空虚さがフェミ女の現実と言えばレビューの収まりはいいかもしれない。
勿論、素晴らしいフェミ映画はいくつもあるが、少なくとも今作は全く該当しないって話です。(ミソジニーじゃないよアピール)
現代社会を皮肉った名作映画の誕生!設定も世界観も好みな人生哲学スリラーでした!
うるる

うるるの感想・評価

3.2
キラキラした明るい街で
繰り広げられるのは、
なんとも時代錯誤な生活。

こんな暮らし、
3日で飽きそうだわと
居心地の悪い気分で観ていたら
中盤から「あ。。。なるほどね」
という展開に。

二人のあいだに、確かに
愛はあったんだと思う。

でも、それぞれの愛の形が
あまりにも違いすぎたね。

男たちの身勝手な押し付け、
ほんと鳥肌たつわ。

ただ、「?」と思う
意味深なシーンが多いので
好みが分かれそう。
個人的にはラスト、
もう少し丁寧に描いてほしかった。
結構分かりやすかった。
だけど面白かったし、ホモソーシャルな関係やそれによる女性軽視とか性役割分業とかのシーンがわかるわかるとなった。
設定は非現実なのに、現実の自分の世界との既視感がありまくった。
裏切られても君は明日も信頼するというセリフが心にグサッと来た。
調和が取れているが男は働き、女は家事をする画一的な楽園世界。
設定やPVから想像のつくフェミニズム的な映画だけど、セットや映像が毒々しいくらいに鮮やかで綺麗で見応えがあった。

オチはふーんといった感じで、特に目新しさはないかと思う。
酷いめにあう
フローレンス・ピューを愛でる作品😆
彼女が酷いめにあい必死になっている
様子とか、なんか凄くはまっている。
役名のアリス
まさに不思議な国のアリス状態
(苦しみから、ラップで顔をぐるぐる巻きにしてたときは、不思議な顔のアリスにbyメッセンジャー黒田)

音楽や車に衣装に髪型が
1950年1960年代の
アメリカのようで‥でも年代も
なんかおかしいこの街と男性陣
ある意味近未来的でもあり
女性の幸せはこう!みたいなのも
古い時代にも感じさせるも
なんか時空も街も‥なんかおかしい!
わからない恐怖感はありました。

フローレンス・ピューが
ラップで顔をぐるぐる巻きや
窓ガラスに押し潰されそうになったり
サブリミナル効果のような夢をみたり
苦しみ悲しむ演技さすがでした。
RT

RTの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

予期せず泣かされました。ステップフォードワイフのような男尊女卑に見せかけた、与えたいものを与える独善的な愛の話だと思いました。
主人公夫婦がラブラブにもかかわらず子供がいなかったこと、物語の途中で子供を持とうという夫の選択、妻を心から愛しているのにこの世界を捨てられない理由、隣人の子供に対する愛情が薄いようにみえる態度からの「私にとっては現実なの、ここにいれば失わない、守っていられるわ」、理想の生活を継続するために「出勤」して妻の肉体を維持するため毎日現実に引き戻される生活、すべてが切ないなあ。
愛しているなら相手を尊重しなければならないというのは最も根本だけれど、夫の望みは「僕といてくれ」で、現実世界では自分のふがいなさに不安で仕方がなかったんだろうな。幸せにしたい気持ちがあるのに、幸せにしている自信がないから、自分の思う幸せのある世界に妻を引き込んだ。妻が幸せな夢の中で暮らせるように、現実のためにお金を稼いで、家に帰ったら妻に点滴をして、排泄の世話もして。すべてが露見した後に夫が妻に叫んだ通り、夫にとって現実は幸せでなくても、あの世界で妻と自分で過ごせるなら幸せだと思えたんだろうな。
夫の身勝手な選択の結果主人公は悪夢をみるのだけれど、主人公の求めた目覚めたその先に待っているのが必ずしも解放だけではなくて、ベッドサイドに飾られた新鮮な花、あの世界で過ごした時間の長さとその間自分がどのようにして生かされていたのか知ったら、そして現実の夫の死に遭遇したら、その夫がもういないことに悲しみと後悔を感じずにはいられないんだろうというのも苦しい。
パターナリズムにあふれた「理想の生活」だけれど、夫の継続的な愛がなければ成り立たない生活だった。主人公が夫を愛していたら愛している分だけ目覚めた現実も悪夢に感じるんだろうな。
ドント・ウォーリー・ダーリンという題名も痛々しい。
というところまで妄想をして2時間ほどすすり上げていました。
ジャンル騙しっぽいパッケージデザインなのがもったいない。

恋愛ものとも受け取れるタイトルだけど、実は違う。

荒さはあるものの、スリラーとして充分に楽しめる作品。
撮り方もおもしろかった。
Mika

Mikaの感想・評価

3.8
なんか違和感あるな〜て思ったらそーゆうことだったかー。完璧な日々なんてすぐ飽きる。
Ef

Efの感想・評価

3.3
スリラー。
独善的な愛の話。ジェンダー的問題提起もあるのかな。
めちゃHarry styles だけどこんな役するのかな?と思ったらやっぱり本人だった。
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