まさに毎日仕事で扱っていて、機体を隅々まで見たことがある737MAX機のドキュメンタリーだからとても興味深かった…語らせておくれ…
ボーイングの利益追求主義への転向、speak up出来ない圧力等ここで描かれている内部の腐敗はもちろん事故の直接的要因で、事故後の対応も遺族からしたら許せないだろうなと思った…大切や人を失う側からしたら、テロで家族を失ったこととかと何ら変わりないのに、企業の内部腐敗が原因となったら憤るどころじゃない…
一方、ここであまり描かれていない側面として、旅客機市場がボーイングとエアバスの寡占状態であることから代わりがいない(出てこようとしても認証されず潰される)こと、そしてボーイングは実質的に米国の国防機関であり、国力にも直結する国家企業で、何が起ころうと絶対に潰すことは出来ず、FAAとの癒着も免れられないといった構造的な問題も指摘したい。
そんながんじがらめな構造だからこそ、この悲しい事故を教訓とし、組織の腐敗と向き合い、技術的にも徹底的に修正され、今飛んでいる飛行機は安全が担保されていることは前向きに捉えたい…！
実際乗ってみると旧型機より静かで快適で、燃費効率も20％向上していると言われているので、脱炭素に向けては貢献する機体であることをぜひ申し添えたい
しかし国家に宣戦布告し、問題提起してくれる作品、さすがNetflix。私企業の力が国家を越える時代ですな…
