映画好き大学生の独り言

ザ・ホエールの映画好き大学生の独り言のネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

初の試写室でのマスコミ試写

「君は僕の最高傑作だ」

A24はまた新しい類の映画を作ってくれた。チャーリーの部屋の中だけで進んでいく1週間の会話劇を狭い画角で映す。この閉塞感は映画館で体感して欲しい。死ぬことでしか救われないのか?人を助けようとすることは残酷になりうるのか?最後は"とても悲しいハッピーエンド"。

『ハムナプトラ』『センターオブジアース』のブレンダン・フレイザー。アクションによる怪我の治療、体調の悪化や離婚、母親の死などのさまざまな理由から表舞台から姿を消した。そして復活作が今作、メイクにより227キロの巨体に。色々あってオーバーウェイトしてしまった身体だからこそできる役に挑戦してアカデミー賞に輝いた。全盛期のカッコ良さが無くなってしまった寂しさよりも、どんな形であっても第一線で活躍してくれる姿をまた見られるだけで嬉しい。

同い年のスター、セイディー・シンクの存在が良かった。『ストレンジャーシングス』のマックス役で有名な彼女だが、日本の劇場公開作品は初出演。今作も間違いなく彼女の代表作のひとつになるだろう。家族に問題を抱えた難しいティーンの役、本当に上手い。彼女を一生応援し続ける。