観るつもりはなかったが、観て正解だったと思えるような超ド直球スポコンアニメ。
獅子舞は日本に伝わる際に大分別物化している嫌いはあるが、「駆邪と降福」と言う二つの要素は、獅子舞から容易く連想できる。
ただ、中国では競技化してて大会とかもあるってのは知らなかった。
いや、日本でも大会自体はあるみたいだけど、本作のそれは演舞だけでなく格闘やアスレチックなどの要素も盛り込まれた日本人にはあまり馴染みのないもの。
ひょんなことからその苛酷な獅子舞競技に身を投じた、弱っちい子猫のような主人公が、同様に弱っちい仲間とともに、夢を諦めた中年の師匠のもとで強くなってゆく様はまさに王道スポコン。
最初は徹底して基礎体力向上にメニューをあてるのも(競技の苛酷さゆえ)当然だと思うし、序盤主人公を苛めていた嫌な性格のキャラが、終盤ではかなり手の平を返していたのにも説得力が宿っている(主人公が退っ引きならない事情で一時チームを離れた時も練習自体は欠かしてなかったし)。
だから序盤と終盤で主人公たちがまるで別人ってくらい精悍な顔立ちになっているんだもの。
王道ゆえにベタではあるが、笑いあり感動ありの良作であることに疑いの余地はない。
