お前の胸に太鼓の音は響いているか?
めちゃ泣いた。
全然期待していなかっただけにヤラレました。
中国からやってきた激アツ獅子舞青春ストーリーです。
負け犬たちのワンスアゲイン物というか「がんばれ!ベアーズ」型の落ちこぼれたちが一矢報いるタイプのアニメです。
ベタです。ベタなんですけれど終盤の展開には落涙せずにはいられませんでした。
弱虫にお調子者にデブという昭和感漂う主人公トリオが懐かしくもグッときます。
ただ燃えるストーリーというわけでもなくビターで貧富の差に喘ぐ中国の若者の姿が描かれます。
劇中でも言及される黄飛鴻をジェット・リーが演じた「ワンチャイ」でもそうでしたが実際の獅子舞もこんなにバイオレントなんでしょうか?
近年の中国産アニメは「白蛇」シリーズなどを観ても分かる通りかなりのレベルになっています。
師匠の奥さんが美人でイイです。
レギュレーション知らんのかいな、とか細かいツッコミはいくつもありますし、足が臭い!みたいな昭和漫画的なノリは少し辟易しました。
序盤がジャッキー映画的なノリでしたし修行シーンももう少し面白訓練があっても良かったかもしれません。
でもラストの展開は燃えます。
マイナー競技物として、コレで優勝しようともお金持ちになったり人生がうまくいくわけでもありません。
しかし超えられない壁、不可能なチャレンジをしようとする主人公達に同じ競技をする敵チーム達もハートに火をつけられ、胸の太鼓がなり始めたかの如く応援しだす流れはベタ中のベタとしてもそりゃ泣きますよ。
特撮でいうマスク割れみたいでラストバトルは燃えます。
吹替版は声優陣が豪華で良かったです。
新年度で周囲の環境に馴染めない人たちには胸に太鼓の音を響かせるためにも観に行って欲しい作品でした。