Kazu

グッド・ナースのKazuのネタバレレビュー・内容・結末

グッド・ナース(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

率直な感想を書くとするれば…

う〜ん🤔
オスカー俳優を2人も使っているのに星⭐️5を付けれないのが残念だ。です。

しかし2人の素晴らしい演技はアカデミー級だと思います。


原作の後半3分の1のみを映像化したと言う事は主役はチャリーではなくエイミーだと思う。

エイミーと出会ってからのチャーリーしか描いていないので、彼の生い立ちや、自殺願望の強い多重人格者である部分が原作を読まないとわからない。

だからと言って彼が何故、
殺人を犯すに至ったか?の動機は自白していないので闇の中である。

ただ、この作品は医療業界の闇を描きたかったのであろうから病院側の部分をもっと追求した描写が欲しかったのが本音です。




この先は私の独り言・・・



「誰も止めなかったから」

ラスト、チャーリーがなぜ殺人を繰り返したのか?の問いに答えた言葉がとてもリアルだと思った。

誰も止めなかったからエスカレートした…間違いでは無いと思う。


私は医療業界を描いた作品は殆ど観ない。
視点が違うし作られた感が嫌だから。
しかし今作は観なければならない、同業者である使命感のような思いで鑑賞し、レビューも書かなければならないと思った。

経験からもとづいた私個人的な感想なので医療業界全体がそうであるとは限りません、と前置きします。

何故、今作が少し消化不良に感じる感想を見かけるのか?

それは政界と同じく医療業界の全てを暴くのはとても難しいからです。
何か強い力が働き守られているから、その部分は私にはわかりません。


私の父が10年ほど前に入院していた時の病院がそうだった…
脳梗塞で倒れ救急で受け入れ先が見つからず、ようやく搬送された先だ。

私の父は私が気が付かなかったら死亡事故が起きていたと思う。
その病院は市立病院で某国立大学医学部卒医師が多く勤務していた。

しかし、その病院へ付き添いに通う日々救急搬送された患者が毎晩のように亡くなって行くのだ。
入院してすぐ父の麻痺側に点滴されている事にも驚いたが静脈炎を起こしていた。
点滴の内容を確認すると蒸留水単体だと言うのだから驚いた!
浸透圧の違いで溶血する事くらい医療従事者なら認識あるはずだろうから。

医師からの指示とは言えナースは不信に思わないのか?と私は苛立ちを隠せずカルテ開示を要求した過去がある。

補液管理はどうなっているのか?
正に今作のエイミーと同じ感情だった。


私が病院側に指摘したあと、その指示を出した国立大医学部卒の医師はその後すぐに退職したのです。

搬送された患者が毎晩のようにお亡くなりになる…

その医師が殺人目的だったかは今となっては定かでは無いが投薬指示をひとつ間違えば死に至る、命をあずかっている職場で何があったかを解明出来ないのが事実だと言うことです。

身内でこんな怖い経験をした事のある私は言いたいのです。

医療従事者でなくとも今はいろんな情報を入手できるし、身内が病気になり入院したとしても患者本人を守るのは家族だと言う事です。

だからと言って医療業界すべてが疑いを持たなければならない病院ばかりでありません。
持てる全ての集中力を使い、
寝食も忘れるほど仕事に集中している医療従事者が殆どなのですから…

当事者である本人がこのレビューをするのはとても勇気が必要ですが良い面ばかりでは無いと言う事を知ってもらいたい、
疑いをどこかに持つと言うことも大切ですよとお伝えしたい、ただそれだけ。

今作の看護師指導をジェシカ本人にエイミー・ラフレン御本人が行ったのにはとても意味があったと思います。

ジェシカの立ち居振る舞いは現役看護師そのものでした。
エイミーはグッドナースです。
Kazu

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