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二人のオーディションのsunflowerのレビュー・感想・評価

二人のオーディション(2017年製作の映画)
4.2
いや、これ、ショートフィルムの域を超えて(そもそもショートフィルムの域の前提が人それぞれかもなのにこの言い回しは失礼でしたらスミマセン)、非常に捉えどころの多い、見事な作品でした!!!

受け止め方は、観る人によって本当に分かれそう。

私個人的な捉え方としては...

そもそも、オーディション前に審査員長の部屋をこっそり訪れるという、その性の根がヤだ。
審査員長から不正を提案された時にキッパリ断らない、その性の根がヤだ。
結果的に不正の一歩に足は踏み入れなかっのたかもしれないが、念のためとばかりにオーディション会場に鉛筆を持ち込んだ、その性の根がヤだ。

そもそも、常日頃の言動が正々堂々としておれば、たとえ審査員長とのやり取りを彼女に聞かれても、彼女は彼の清廉潔白さを信じたはず。
彼女に信じてもらえなかったというその事実が、彼の人間性を表していると言えるでしょう。

今回こそズルはしなかった(いや、私からしてみれば、審査員長の部屋をこっそり訪れている時点で既にアウトなのですが)かもしれませんが、彼はこの先、こういうズルをしかねない可能性を孕んでいるのでしょうから、彼女は今の内に知ることができて良かったのだと思いました。

日頃の行いは大事。

何があっても、大切な人には信じてもらえる自分でありたし。
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