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カリガリ博士の一のレビュー・感想・評価

カリガリ博士(1920年製作の映画)
3.6
ホラー映画の元祖として映画史に名を残し、不滅の古典とされるドイツ表現主義の傑作サイレント映画

どちらかと言えばホラーというよりもサイコサスペンスだったけど、後の映画にどれだけの影響を与えているのかは計り知れないレベルの既視感
タイトルを上げるとネタバレになるので書けませんが、あれもこれも…とたくさん思い浮かんでくるほど

有名すぎてオチだけは観る前から知ってはいたけど、その過程も含めて緻密に作られたストーリーがシンプルにめちゃくちゃ面白いし、当時何も知らない状態で劇場で観られた方々が本当に羨ましい

1920年という100年以上も前の映画なので仕方ないとはいえ、粗すぎる画質がもったいない気もしましたが、もはやこの画質の粗さは逆に不気味な雰囲気を醸し出すのに効果的で、むしろ鮮明じゃないからこその恐ろしさすらあって、終始薄気味悪い非現実的な世界観を十二分に楽しめる

ゾクゾクするようやメイクだったり、ぐにゃぐにゃな美術や影の使い方一つにしても全てが計算されており、とにかく隅々にまで作り込まれたディテールも含めて見どころ満載

自分のようにホラーにそれほど惹かれない方でも、抑えておいて損は無いかと☝🏻

〈 Rotten Tomatoes 🍅99% 🍿89% 〉
〈 IMDb 8.1 / Metascore - / Letterboxd 4.0 〉

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