ケイスケ

NOPE/ノープのケイスケのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
3.7
特撮好きとしてはGジャンくんは『ウルトラマンレオ』の円盤生物、特に終盤に口を開くとこはシルバーブルーメを思い出した。てかこいつ口と肛門が同じところかい😅笑。

田舎町に暮らし、広大な牧場を経営する一家。家業を放って町に繰り出す妹にあきれる長男が父親と会話をしていると、突然空から異物が降り注ぎ、止んだときには父親は亡くなっていた。死の直前、父親が雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目にしていたと兄は妹に話し、彼らはその飛行物体の動画を公開しようと思いつく。撮影技術者に声を掛けてカメラに収めようとするが、想像もしていなかった事態が彼らに降りかかる。

配給会社の手腕かもしれませんが、ジョーダン・ピール監督の予告は見せ方がマジで上手くて「うわ!これ絶対に観に行こ!😆」という気持ちにさせられる。“最悪の奇跡が起こる”というキャッチコピーも良いですね。特にゴーディ事件に巻き込まれたあの人たちは、あれ以上に酷い目にはもう遭わないと思い込んでたんだろうな。教訓は大事。

「見る者」と「見られる者」の反転があるように立場が逆転するのはピール監督の『ゲット・アウト』や『アス』でも描写がありましたね。本作はその要素を今まで以上に描いておりました。Gジャンは最初はただ不気味な存在というだけですが、どんどん意思が感じられて愛着が湧いてきませよね。家に食べた人間の大量の血をぶっかけるのは、絶対に「ざまあみろ!バーカ!」って思ってるはず笑。

あと好き嫌いが多いくせに色んな物を飲み込んじゃって排泄するのがアホの子みたいで好き。風船は特に嫌いなことがわかった笑。あと忘れちゃいけないゴーディくん。ここのゴーディくん大暴れシーンは「あれ?こんな映画なの?」と一瞬ポカーンとなった。でもこの場面も恐ろしくて好きなんだよな。あの直立してる靴はよくわからなかったけど、何かしら意味があるんでしょうね。

とにかく全編にわたり「これはどういうことなんだろ?」と考えさせられるため退屈はしなかったです。ただ登場人物の動きが鈍重というかテンポが悪いとこもあったので、110分くらいにまとめて欲しかったかも。個人的には『ゲット・アウト』が大好きですが、ピール監督は手腕がどんどん上がって来てますね。次回作にも期待大です!😆