磯野マグロ

不思議の国の数学者の磯野マグロのレビュー・感想・評価

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)
3.8
【バランスがうまい】69

数学ものの映画はたまーにあるけど、難しいことをさておいたままで「なんでそんなに数学が好きなん?」という観客全員の素朴な疑問に答えられてる映画は多くはない。この映画は式自体の美しさがとってもわかりやすい「オイラーの定理」や数学そのものではないけどバッハの無伴奏チェロ組曲などを使い、とっつきやすいものを媒介に美しさの奥にある魅力と、生活に必要ではない普遍的な真理を追い求めずにはいられない気持ちをわかりやすく表現している。うまい。「Winny」でもそう思ったんだけど、韓国映画のこういうところは全力で見習うべき。
映画全体のおとしどころについてはあれ?っと思う部分もあるけど(演説だけでかたが付く?とか、10年後にするべきじゃない?とか)、全体としては気持ちの良い映画になっていた。
そして、ボラムかわいい。
磯野マグロ

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