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ピロスマニ・ドキュメンタリーのmamのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

生い立ちや、少年時代の思い出とか、お姉さん達とか「放浪の画家 ピロスマニ」だけではわからなかった事が少し明確に。

グルジアワインの産地カヘティ地方に生まれ幼くして父母を亡くし、トビリシの裕福な家へ奉公に。ところがその家の娘に出した恋文が騒動となり家を出ることに。職を転々としたり友人と牛乳屋を始めるも長続きせず...。
その後はトビリシの街なかで、店の看板や絵を描いては酒や食事にありつくその日暮らしの生活をしていた。フランスからやって来た踊り子マルガリータに恋をし、彼女の滞在先の前をバラで埋め尽くすというエピソードがとてもロマンチック。
外国から来た画家がピロスマニの才能に感銘を受け、ロシアの展覧会で紹介し話題となる。グルジア芸術家協会も彼の支援を決め、個展が開かれる事に。しかしプリミティヴな画風ゆえに新聞では幼稚な絵だと非難され、世間からも嘲笑されてしまい、再び孤独な殻の中に閉じ籠もっていってしまう...。晩年は貧困のなか病気でひっそりと逝ってしまったよう。

ピカソからも賞賛された才能溢れる画家の最期としては、あまりにも物哀しすぎて...。

(ジョージア映画祭2022)

2022-399
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